FXで「負けすぎる」「勝てるわけがない」「勝てないむかつく」などと嘆いているトレーダーの方は多いのではないでしょうか。
いつまでも同じような負けをしていてはトレードでもビジネスでも勝てるようにはなりません。
・負けていて悔しい
・負けるとついつい熱くなってしまう
上記のことが当てはまる方は注意しておきましょう。
そこで今回はなぜ負けすぎるのか?どのようにしたら勝てるようになるのか?具体的にご紹介していきます。
FXで負けを分析する方法【勝ちよりも負けが重要】
FXで負けを分析するときにまず1番にやってほしいのが、
あなたのトレードを分析することです。
分析をすることによって自分のトレードを客観的に見る事が出来て冷静に分析することができます。
- どんな時に負けてしまうか?
- トレードの記録をつける
- トレードの負けの分析
上記の事について解説していきます。
では、順に見てきましょう。
どんな時に負けてしまうか?
負けを分析する時にはまずどんな時に負けてしまうのか?分析していきましょう。
- 損切りができていない
- エントリーの根拠がない
- チャート分析ができていない
- FXの仕組みが理解できていない
など、トレーダーの数だけ負ける原因はあります。(1つの要因もあれば、複合的な要因もある)
まずは、自分がどんな時に負けてしまうのか徹底的に分析しましょう。
トレードの記録を付ける
トレードの負けを分析するためには、トレード記録が必須になります。
・どんな根拠でエントリーしたか?
・エントリー価格
・ポジション保有中にどんな気持ちだったか?
上記は最低限書くべきことです。
なんでもかまいませんが、あなたが振り返った時に負けが分析できるようにしておきましょう。
あとから分析した時に足りない要素があると思ったら適宜修正していけばOKです。
参考:FXでトレード記録の付け方と記録を付ける重要性を徹底解剖
トレードの負けの分析のやり方
トレードの勝ち負けは、1回1回のトレードではなく
最低でも10回ぐらいのトレードから分析していきましょう。
1.どんな局面で負けているのか
2.心理面は正常な判断ができる状態だったか?
3.ファンダメンタルズに大きな指標や発表がなかったか?
4.どんな根拠でエントリーしたのか?
上記のように分析していきます。
負けトレード分析の具体例
■負けトレード分析の具体例
トレード10回中8回の負け
1.上昇トレンド中の局面で逆張りを仕掛けていた。
2.損切りができずにずるずる引きずってしまった。
3.FOMCや雇用統計を関係なくトレードしていた。
4.ボリンジャーバンドのσ2の根拠で逆張りエントリー。
このようにして負けトレードの分析をしていきます。
あとは原因を1つ1つ解決していけばOKです。
■分析した後の解決方法①~勝率とリスクリワードが悪い~
上記の分析の中での問題点が勝率とリスクリワードが悪いという場合には
勝率とリスクリワードがどのようにしたらよくなるのか検証していきます。
具体的な解決策としては
- 現在の手法にフィルターとしてかけれるものを検証する
- 検証した結果の勝率とリスクリワードを算出する
- 結果に満足ならばデモor少額でトレード
上記のようなサイクルでOK。
分析するときに注意したいのは、勝率とリスクリワード2つの観点から見る事です。
勝率だけで見てもNG、リスクリワードだけ見てもNG。
勝率とリスクリワードはハッピーセットですよ。
参考:FXでリスクリワードを固定して利益を伸ばす方法!理想的なリスクリワードは?
参考:FXの検証方法を解説する【検証は自分でやらないと意味がない】
分析チェックリストを作っておくと楽にできる
負けの分析をするときには独自のリストを作っておくと効果的です。
実際に私が使っているリストを紹介します。
- 損切りポイントは適切か?
- エントリーに明確な根拠はあるか?
- ファンダメンタルズにはどんなものがあるか?
- リスクリワードと勝率はどうか?
以上のようなリストを使って分析をしています。
負けの分析はトレーダーとして勝っていくために必ず必要になってくる能力なので必ずやっていきましょう。
また、このチェックリストはエントリーにも応用する事ができまして、エントリーの場合ですと
- 上位足のトレンドはどうか?
- トレードする時間軸のトレンドはどうか?
- 直近で機能している手法であるか?
- 大きなファンダがないか?
- 通貨間の相関性はどうか?
上記はほんの一例ですが、このようにエントリーのチェックリストを作ってエントリーすると、エントリーするときも迷うことなくエントリーできますし、利益になっても損切りになってもあなたのトレードを検証する際に非常に役に立ちますよ。
≫FXトレードのエントリータイミングの探し方【これだけでは勝てません】
FXで負けない為に適切なチャートを分析する
トレーダーとして切っても切れない関係になるのがチャート分析です。
FXトレーダーならだれもが必ず見ます。そしてエントリー・エグジットのポイントを探るのに使っていきます。
当然ですが、チャート分析は始めから上手くできるものではなく、分析した量に比例してチャート分析能力は高くなっていきます。
チャート分析は勝つためではなく負けない為に行う
ここはチャート分析の根底にある大事な思想の部分になるのでマストで理解してほしいのですが
チャート分析は勝つためではなく、負けない為に行うものなんですよ。
- よっしゃこれは絶対勝てるポイントだからエントリーしよう
- そろそろエントリーしたいからこの根拠でエントリーしよう
上記のような考え方では、短期的には良くても長期では資産が減っていってしまう。
そうならない為にチャート分析をするんですね。
- ダウ理論ではこのエントリーはどうか?
- エリオット波動ではこのエントリーはどうか?
- この相場状況でこのチャートパターンはどうか?
といった感じです。じゃあ負けない為にチャート分析してどうやってエントリーしていくのかと言うと
そう、検証なんですね。
検証しているからエントリーに自信も持てるしトータルで勝つ可能性が高いところと分かっているからエントリーができるという事。
検証が続かない場合には下記記事を参考にして検証を習慣化していきましょう。
≫FXの検証ができない・めんどくさい時の対処方法を解説する【結論:習慣化】
チャートを見た分だけトレーダーとして成長する
チャート分析は一朝一夕では身につきません。毎日徹底的に分析することにより少しずつ身についていきます。
チャート分析は無機質なチャートとひたすら向き合う時間でとても退屈ですが、負けないで勝つ為には必須になります。まずは何も表示させずにロウソク足のみで分析をしましょう。
チャート分析の方法にはさまざまなものがありますが、原理原則を抑える事で対応ができるのでまずは原理原則から理解するのがおススメ。
≫【保存版】FXトレードで使う基礎的な分析方法のまとめと使い方解説
他にもトレーダーにとって大事な習慣は下記記事にまとめているので参考にしてください。どれも小手先のテクニックではなく本質を語っています。
≫FXトレードは習慣化すると成果が出やすい【何を習慣にするべきか?】
最初こそチャート上に何も表示させない
上で少し触れましたが、チャート上に何も表示させてない状態でチャートを見るのがめちゃくちゃ肝要です。
現代人は私も含めですが、目に見える分かりやすいものばかりに目が行きやすいです。
インジケーターはその典型的な例ですね。
視覚的に分かりやすそうに見えるからそれを頼りにしてしまう。
(そのインジケーターが何を表示させているのかも分かっていないのに)
つまり、目には見えにくいけど見つける事ができる何かがある訳ですよ。それが
- 値動きの癖
- 相場参加者の目線
- 相手がどのように考えているか?
とかですね。これらが重要になります。
インジケーターがあっても読み取る事もできますが、まずはチャートだけでやってほしい技術ですね。これが基礎力に繋がってくるんですよ。
慣れたら使うインジケーターを絞る
何も表示させない分析ができるようになって来たら、使うインジケーターを絞ってチャート分析をしていきます。なぜインジケーターを絞るのか?それはインジケーターの数と勝率は必ずしも比例しないからです。
中には、インジケーターは一切表示させないトレーダーもいます。
実際に勝っているトレーダーが使っているインジケーターはシンプルでして
- 移動平均線1本だけ
- ボリンジャーバンドだけ
- RSIだけ
上記のようになってきます。まあ慣れたらですけど。(慣れるまではごちゃごちゃと表示させがちですが最終的に要らなくなる)
インジケーターの選び方としては自分の目的と合致するもの又は使いやすい物のみを表示させてどのように意識されるのか?どんな時に有効なのか?分析していきましょう。
FXで負けない為にデモトレード・少額トレードをする
チャートを開いたらなんとなくエントリーしたくなってしまいます。ですが実際に勝てるポイントはそんなに多くはありません。
しかし、始めたばかりのトレーダーやメンタルが自制できていないトレーダーはそれっぽい根拠を作ってエントリーしてしまいます。(ポジポジ病という)
これでは、勝てるようにならないばかりか負けても勝っても自身の為になりません。
ですから、まずはデモトレードでしっかりと自分のメンタルをコントロールしてルールに従いトレードができるようになりましょう。
勝率が安定してくるまではデモトレードを続けていきましょう。
デモトレードで検証ができたら少額で始める
デモトレードで勝率が安定してきたら、自己資金でトレードをしていきます。自己資金でもトレードのロットは最小限で行います。現在は1000通貨で取引できるFX口座が沢山あるのでそちらでトレードしていきます。
参考:現役トレーダーが教える|おすすめFX国内証券会社【3選】
始めたばかりで1万通貨でトレードしてしまうとすぐに損失が拡大するので、私は1000通貨をお勧めします。
1000通貨でトレードすると、利益もそれなりですが損失もそれなりです。
少額で始める時には
自己資金が増えたり減ったりする感覚に慣れる目的があり
特に始めたてのトレーダーは損失に対して免疫がないので少額でトレードしていくのが大切。
利益と損失に対してどちらでもメンタルが動かない冷静なトレードができるようになっていきましょう。
リスクは自己資金の1%から取っていく
少額でもしっかりと勝てるようになって来たら、少しずつロットを増やしていきましょう。
というのも、ロットを増やしていくときには損失の額が一気に変わってしまうため損失の免疫がついていない為です。少しずつロットを上げていきましょう。
ロットを上げ始めたら時に意識することが
- 自己資金の1%のリスクに抑えているか?
- 損切りするときにハラハラしていないか?
- トレードルールはきちんと守れているか?
といった事に意識を向けておきましょう。もしもハラハラする場合にはまだあなたの器がその金額を扱うに値しないという事です。
また、最初の頃こそ損切り幅が自己資金の1%に収まるようにロットを調整していきましょう。一回のトレードのリスクを限定することで安全にトレードをすることができます。
参考:FXで失敗しないロット上げ方とタイミングはこれだ!適切なロットでトレードしよう
なお、自己資金に比例してロットを調整するポジションサイジングという考え方があります。こちらはトレーダーの心理状態と資金を切り離す為にも重要な考え方になるので下記記事より参考にしてください。
参考:FXの資金管理の必須テクニック【ポジションサイジング】について解説する
FXトレードで長期的に負けないために
ここまで、負けの分析をする方法を紹介してきましたが、肝心なのはここからです。
「いったいどのように負けない様にしていくのか?」ということです。
トレードは徹底的に自分と向き合い改善していく作業です。
- 自分と向き合う
- 常に改善を繰り返す
- 勝ちよりも負けない事を意識する
自分と向き合う
負けを分析するためには当然負けを素直に認め、それを改善していくことが必要になります。
自分と徹底して向き合いどんな時に気持ちが高ぶってしまうのか?どんな時に逃げてしまうのか分析していきましょう。
自己否定は嫌ではありますが、相場で生き残っていくためには必要不可欠であります。トレーダーとして生きていくのであれば、自分自身と向き合う事から逃げないように。
相場の世界では誰も怒ってくれる人がいないので、自分で自分を律していくのが肝要になります。
また、投資心理学の観点からも自己防衛バイアスと呼ばれる人間の機能
常に改善を繰り返す
自己の分析だけでなく、トレードの結果も分析していきます。勝っても負けても分析です。
- どんな時に勝ったのか・負けたのか?
- 相場はレンジ・トレンドどっちなのか?
- 手法はどんなものが有効か?
- 現状よりも更に勝率を上げる為には何ができるか?
など、改善すべきことはたくさんあります。勝てるトレーダーは常に自身のメンタルや手法がさらに良くなる方法はないか模索して改善をしていきます。
あなたが負けすぎないで勝てるようになるためにしっかりと分析と改善を行っていきましょう。
勝ちよりもまけない事を意識する
勝ちばかりに目が行きがちですが勝つことよりも負けない事が重要なんですね。
というのも、統計的に勝っているトレーダーは勝つことよりも負けない事を意識しているからです。
始めた当初ほど利益ばかりに目が行きがちではありますが、最終的に生き残っているトレーダー達は総じて負けない事意識しているトレーダー達なんですね。
経験してこれば理解する事ができますが、この経験するまでに飛ばすお金としては軽く100万単位でかかるのが普通ですので
この記事を読んでいるあなたは賢明なのでしっかりと自制しましょう。
参考:【超重要】FXで勝つことよりも重要な負けない事について【初心者ほど難しい】
まとめ:現状FXで負けていても落ち込む事はない。前を向こう
記事の内容をまとめます。
■FXで負けを分析する方法
- どんな時に負けてしまうのか?
- トレードの記録をきちんとつける
- トレードの分析(特に負けトレード)
■負けない為に適切なチャート分析をする
- チャート分析は負けない為に行うもの
- チャートを見た分だけトレーダーとして成長する
- 最初こそチャート上に何も表示させない(インジケーターを)
- 慣れたら使うインジケーターを絞っていく
■負けない為にデモトレードor少額トレードをする
- デモトレードで検証ができたら少額でトレードする
- リスクは自己資金の1%から取っていく
■トレードで長期的に負けない為に
- 自分自身と向き合う
- 常に改善を繰り返す
- 勝ちよりも負けない事を意識する
以上です。
それで、当記事を読んでくれているあなたは
現状で上手くいっていない、負けているかもしれませんが、落ち込む必要はありません。
というのも
トレーダーは誰でも相場に沢山しばかれて・負けて、それでもあきらめずに検証や改善・自己否定して勝てるようになるから
なんですね。そのために現在あなたがやってしまっている失敗もあなたがトレーダーとして大成する為に必要な経験なんですよ。
私はすべての物事に無駄がないと信じていますし、実際相場の世界であっても日常生活からすべてが関連してくるのが事実。
ですから、現状失敗してても落ち込む必要はなく、失敗は未来の為の財産だと思って前を向いて検証なりトレードなりしていきましょう!