FXトレードでは上手な逃げ方と反対に下手くそな逃げ方があります。前者のトレードができれば利益も上がってトレードのパフォーマンスは向上していきますが、後者のトレードでは、ドンドン資金は目減りしていきトレードで成果を上げることは難しいでしょう。
では上手な逃げ方とはどんな逃げ方の事をいうのでしょうか?
結論から言ってしまうと、上手な逃げ方とはしっかりとした根拠のある逃げ方の事です。これができれば基本的には問題ありません。
根拠のないなんとなく怖いから逃げる、含み益が減るのが嫌だから逃げるというのはトレードに感情が介入しているため好ましくありません。ここが意識されているからひとまず逃げようと根拠のある逃げがトレードでは大切になります。
要するに意識の違いということです。なんでもそうですが無思考でトレードをするのかそれとも、しっかりとシナリオを立ててトレードするのかの違いということです。
このことを理解して、しっかり根拠のある逃げ方をしていくとトレードが上達していきます。では、実際にどんなものが根拠としてあげられるのかをご紹介していきます。
FXは逃げ方が大切!失敗しないエグジットの方法
FXにおいて必ずしも毎回思惑通りのトレードができるとは限りません。そのために必要なのが上手な逃げ方になります。
上手な逃げ方を身についていないとそれだけトレードの結果として表れてしまいます。毎回のトレードで常に勝つことは難しい為上手な逃げ方を習得しておく必要があるということです。
以下の3つの事を意識してエグジットの方法を考えていきましょう。
- エントリーの時にあらかじめ逃げるポイントを作る
- エントリーの根拠が崩れたら逃げる
- 前回安値ブレイクで逃げるのでは根拠が甘い
1.エントリーの時にあらかじめ逃げるポイントを作る
まず1つ目は、エントリーの時にあらかじめ逃げるポイントを決めておきましょう。
トレードはシナリオを作って相場に対して対応していきます。そのためエントリーの時にあらかじめどこまで来たら逃げるのかを明確にしておきます。
- ダウ理論上重要となる高値、安値
- トレンドライン、ホリゾンタルライン
- 移動平均線ブレイク
- プライスアクション
上記のように根拠はなんでもいいですが明確な根拠とあるものが必要です。
というように、なんの根拠もない値ごろ感で逃げるのはお勧めできません。
なぜならそれは思考停止状態になっているからです。常に考えてトレードすることが勝ちにつながるので、多角的な視野をもってトレードをしていきましょう。
参考:FXトレードのエントリータイミングの探し方【これだけでは勝てません】
虫の目と鳥の目の使い分け
良く言われることですが虫の目と鳥の目の使い分けをしましょう。虫の目は短期的な値動きが今どんな状態なのか?どこが意識されているのかを短期的な目線でみていきます。
反対に鳥の目では、大枠をとらえるように長い時間軸ではどんな事が意識されているのかを分析していきます。
この虫の目を鳥の目どちらか片方ではダメで両方の視点を持つことが大切になります。片方の視点だけだとシナリオが偏ってしまうからです。
・虫の目ばかりに気を取られて短期的な値動きに踊らされる可能性もあります。
短期になればなるほどFXは難しくなっていくのでバランスがとても大切です。
・鳥の目で意識していたのにいきなり虫の目で見初めてしまう場合にも注意が必要です。
どちらか片方で分析をしたならその分析に関しては虫の目なら虫の目で、鳥の目なら鳥の目で分析をすることが大切です。
上記のような見方だと短期と中期、長期の意識の整合性がとれていないがために見るべきポイントを見逃してしまいます。
今はまだ見なくてもいいようなポイントを見ているということになりますから、常に今自分がどの視点で見ているのかははっきりさせておきましょう。
2.エントリーの根拠が崩れたら逃げる
2つ目は、エントリーの根拠が崩れたら逃げる。です
トレードでは、シナリオを描いてエントリーをしていくわけですが、その時のエントリーの根拠が崩れたら迷わず逃げます。
- エリオット波動の3波狙いでエントリー → 3波が否定されたら逃げる
- 移動平均線のパーフェクトオーダーでエントリー → 移動平均線がブレイクされたら逃げる
上記のように明確なエントリー根拠がある事エントリーが前提になりますが
シナリオと違う値動きをしているということなので、逃げて新たにシナリオを構成し直す必要があるからです。撤退ということですね。
戦略的に逃げることがとても大切な要素になります。
3.前回安値ブレイクじゃ根拠が甘い
3つ目は、前回安値ブレイクだけじゃ根拠が甘い。です。
チャート上では重要な安値とそうではない安値が存在します。
ダウ理論を使ってそれを見ていく事になる訳ですが安易に安値にストップを置いているだけでは実は刈られてしまうんですよ。
直前安値ストップで刈られた経験はありませんか?ここにも少し工夫を加えるだけで大きくトレードの成績がアップします。
- ダウ理論上重要な安値・高値
- エリオット波動形成の根拠が崩れる安値・高値
- 上位足で強く意識されている安値・高値
上記の根拠だと簡単にはブレイクされなくなります。また、仮に損切りにあっても納得ができますね。FXは確率論で戦っていくものですから。
参考:FXで基礎中の基礎なダウ理論の使い方を徹底解剖【チャート分析に必須】
エグジット根拠は複数あると強い
上記のダウ理論やエリオット波動に加えて複数の根拠があるとさらに良しです。
- プライスアクション(ピンバー、ヘッド&ショルダー)
- トレンドライン、チャネルラインブレイク
- RSIやストキャスの組み合わせ
等々複数の根拠が合致していくところにストップを置くとより刈られにくいストップを作る事ができます。(検証してから使うのは大前提)
すべてを網羅するのは現実的に難しいですが、最低限2つ以上の角度から分析して重なるところを見つけてくるとより優位に立つトレードができるでしょう。
・根拠小 + 根拠小 + 根拠小 = 根拠大 にはならない
・根拠大 + 根拠大 = 根拠極大 にはならない
いくら根拠がたくさんあっても単に足し算で勝つ確率が大きくなる訳ではありませんから、毎回の資金管理は確実に行っておきましょう。
まとめ:ミスの対処方法が重要
トレードでは、ミスをした時にいかに上手な逃げ方をするかが大切です。修正力や対応力といいます。
トレーダーも人間ですから当然ミスをすることもあればシナリオ通りに行かない時もあります。その時にどのように対処するかが上手な逃げ方になってきます。
ポイントとしては多角的な視野をもって複数のシナリオを描くことです。1つのシナリオだけでは、それが崩れた時に対応できなくなってしまうため、シナリオは最低でも3つは作っておく必要があります。
- 楽観的シナリオ
- 悲観的シナリオ
- 普通のシナリ
この3つは必ず立てましょう。このシナリオの精度が高くなるほど想定できる事態も増えるので対応力・修正力が身について上手な逃げ方ができるようになります。
最初はシナリオを立てるのは面倒かもしれませんがシナリオがないとトレードをすることは不可能といってもいいので必ず立てれるようにしておきましょう!