FXトレーダーが常に懸念するものの中にリスクがあります。その中にはトレーダーがコントロールできないリスクも多数存在しています。
FXを始める時にはまず、どんな危険(リスク)が潜んでいるのか把握する必要になってきます。
なぜならば、危険を察知し適切なリスク回避をすることができるようになると
- 負けトレードが少なくなる
- トータルで資産が増えていく
という至極当たり前の事ではありますが、相当なメリットがあります。
反対にリスク管理ができていないと…
- 口座資金がすべてなくなる
- 追証を食らって借金ができる
上記に自体に陥り兼ねません。仮にここまで深刻な状況でないにしても
塩漬けポジションが増えたり、資金を大きく目減りさせたりしてしまいます。
このような自体に陥らないようにするためにもリスク管理、リスク回避は必須といえるので今回はそちらについて詳しく解説していきます。
FXトレードに潜む危険とは?
FXには様々な危険が潜んでいます。FXにどんな危険があるのかを把握しておかないと最悪の場合破産という結果になってしまいます。
車を乗るときに、どんな危険があるのか知らない人はいませんよね?
それと同じでFXでもしっかりと危険を把握しておく必要があります。まず危険を把握して、その後しっかりとどんな対策を取っていったらいいのかご紹介していきます。
- 為替変動リスク
- 地政学リスク
- 金利変動リスク
- レバレッジのリスク
- 流動性のリスク
ざっと挙げるだけでもこれだけのリスクがFXには内包しています。
では、順番に見ていきましょう。
為替変動リスク
FXは通貨ペアと呼ばれる2国間の通貨の価格の上下の値動きを利用して利益を出す金融商品です。通貨ペアによって値動きの動きやすい時間や、沢山取引される通貨など様々です。
FX市場は月曜の朝から土曜日の朝まで市場が開いています。
つまり、平日は24時間市場が開いています。市場が開いているということはいつ価格が変動するのか分かりません。
- 寝てる間に大きな値動きがある
- 仕事中や出先で大きな値動きがある
上記のリスクが存在しています。
当然、ポジションを保有していなければ、為替変動の影響は受けませんがポジションを保有している時は、常に為替変動のリスクにさらされているということを理解しておきましょう。
地政学リスク
地政学リスクとは、各国の政治的なリスクや軍事的なリスクの事です。
どこの国がいつ戦争を起こすのか?どこかの国の要人が重要な情報を発表する。などのリスクの事です。
この地政学リスクに関しては、完全に把握することはほぼ不可能です。
- いつ要人発言があるののか?
- いつ戦争が始まるのか?
- いつ通貨危機が起こるのか?
- いつ大暴落がくるのか?
などは、プロのトレーダーやアナリストですら分かりません。
というのも、当の本人でないと実際の事は分からないからですね。シナリオとして想定はできたとしてもそれは外れることもあります。
ですが、それでも、おおまかなリスクは把握することができます。
- 欧米の大統領選挙
- 主要銀行の要人発言
- 各国の政治状況
など、これらは厳密な情報は知り得なくてもトレードしない。という選択肢を取ることで回避が可能になります。
ざっくり把握するだけでも問題ない
具体的に時期が分からなくても、今現在にその国、その通貨にどんなリスクがあるのかは大まかに把握することができます。
大まかにでもいいので把握しておけば、もしそのリスクが顕在化してきたときに迅速に対応することができますが、把握をしていない場合はなぜ今価格変動が起きているのか?理解するのに時間がかかり判断が遅れてしまいます。
自分の取引する通貨や政界経済にどんな地政学リスクがあるのかは、テクニカル分析をするトレーダーもしっかりと理解しておきましょう。
金利変動リスク
金利変動のリスクは中央銀行が、金利を引き上げや据え置き、引き下げ等の要因で起こります。
2国間の通貨ペアを取引するので、スワップ金利が発生します。そのスワップ金利がマイナスになる場合はポジションを持つ際に注意をしなければならないし、金利変動によりスワップ金利が今までと逆になる可能性もあります。
また、金利の引き上げにより債権への投資が活発になり、債権を買う投資家の実需の買いが入ってきて価格が上昇する可能性もあります。
金利変動のリスクはトレードスパンが長いほど大きな影響を及ぼしてきます。スイングトレーダーやポジショントレーダーは十分に注意しましょう。
ドル円の金利変動リスク
日本人がメジャー通貨としてトレードするドル円を例に金利変動リスクについて解説していきます。
- FOMCの政策発表
- FRB議長の発言
- 日銀の政策発表
- 日銀総裁の発言
上記の物が基本的な金利変動リスクに伴う大きな値動きの要因になります。
これらはある程度日程が決まっている為、その前後というのは初心者の内はトレードを避ける事が懸命です。
政策金利発表前後というのは相場がかなり大きく動く事が想定されますから、事前にポジションを持っている場合には十分な注意が必要です。
また、結果を予測してエントリーする。という行為は完全なギャンブルでしかありませんのでそのような愚行は決してしないようにしましょう。
レバレッジのリスク
レバレッジは日本では最大25倍、海外口座では最大888倍のレバレッジをかけることができます。
レバレッジはトレードで勝てる時には、大きな味方になりますが、負けると一気に負けてしまう諸刃の剣です。
自分のトレードスタイルにあった適切なレバレッジでトレードしないと1回の取引で即退場する可能性すらあります。
レバレッジはトレーダーの意識次第でコントロールできる
ここに挙げているリスクはどれもトレーダーがどうにかできるものではありません。
できる事は、値動きについていく事だけです。
ですが、レバレッジだけは別です。ここはトレーダーが意識でコントロールができる領域になります。
FXは危険、資金がなくなった。という話は大体が過剰なレバレッジに起因する。
つまり、レバレッジがコントロールできないが為に自滅している。
ということです。当然あなたも頭では理解できているかもしれません。
ですが、実際にトレードしている時にはこれができなくなる可能性があります。
- ポジションに自身がありすぎて大きなロットでエントリーしてしまった
- 負けが続いてナンピンをしてしまっている
上記の状態に陥る事が想定されます。これらすべてトレーダーの意識次第でどうにかなる問題ですので、強い心を持ってあなた自身の部分ときちんと戦いましょう。
流動性のリスク
まず、流動性というのは
【いつでも売り買いできる状態】
この事を指します。つまり、売りたい時に売れて買いたい時に買える。これが流動性がある。と表現します。
それで、例としては
- 不動産 → あまり買い手が見つからない為流動性が低い
- 株 → 小型株になると買い手が中々存在しないことがある
つまり、需給の話です。
自分が売りたい価格で勝ってくれる人がいないといくら売りたくても売ることができません。反対に自分が買いたくても買いたい価格で売りたい人がいないと買うことができません。
FXにおいては流動性はさほど気にならない
この流動性のリスクはFXの場合にはあまり気にする必要はありません。
なぜなら、世界中に相場参加者がいますし総取引額も日本の株式市場とは比べ物にならないくらい大きいからです。
ですが、それでも通貨ペアと時間帯によっては値動きの活発な時間と活発でない時間があります。
活発ではない時間には、値動きが緩やかで相場の方向感が定まっていないことが多い場合があります。そのような時にはいきなり大きな値動きが始まるリスクもあるので十分に注意しておきましょう。
リスクがあるからチャンスがある
リスクというのは通常恐いと思います。
ですが、思考方法を変えるとリスクがあるからチャンスがあると捉えれる事ができます。
チャートを分析できるようになってくると、大きな値動きでさえも大体どのあたりまで行ったら一旦値動きが落ち着くか?というのが想定できるようになってきます。
多くのトレーダーはリスク、値動きがあるから恐いと感じてしまう。
だから値動きが比較的ない緩やかな時にエントリーするが、実際には大きく動いているいる時にエントリーしたほうが、時間効率が多い場合がある。
ということは頭に入れておきましょう。もちろんむやみにトレードしてしまえばただ損が膨らむだけです。
しっかりと実戦で経験を積んでから少しずつ挑戦してトレードの利益機会を増やしてみるといいかもしれません。
まとめ:どんなリスクがあるか自分で考える
今回はFXに潜む危険・リスクについてご紹介していきました。
リスクをしっかりと把握することにより、リスクが顕在化してきたときに適切な対処を取れるようになります。
この記事を読んだらあなたの取引する通貨ペアにどんなリスクがあるのか探してみて実際にリスクを回避するためにどんな事ができるのか考えてください。
自分の頭で考えて、行動していくのがFXトレーダーとして成功するために必要なスキルになるので頑張りましょう!