FXにはテクニカル分析とファンダメンタルズ分析があります。初心者のうちはどちらを使えばいいのか迷ってしまいますよね?今回はテクニカル分析とファンダメンタルズ分析のメリットデメリットを徹底的に解説していきます。
迷ったら初心者はテクニカル分析にすべき
まず初めに結論を言ってしまいます。
初心者はテクニカル分析に専念しましょう。
理由は以下です
- テクニカル分析は視覚的に分かりやすい
- チャートはすべての事象が織り込まれている
- ファンダメンタルズは理解が難しい
上記の理由から、まず初心者は迷ったらテクニカル分析に注力しましょう。
最終的にはテクニカル分析とファンダメンタルズ分析のどちらも必要になってきますが
これはもっと先のフェーズです。ぶっちゃけファンダメンタルズはリスク回避に使うことはあれど知っているからトレードに直結する。ということは少ないです。
もっとも、貴重な情報源があるならば話は違ってくるかもしれませんが…
テクニカル分析は視覚的に分かりやすい
まず、1つ目はテクニカル分析は視覚的に分かりやすい。ということです。
これは誰でも理解できることだと思いますが、例えば移動平均線なんかは誰が見ても移動平均線です。
そのラインに沿って売り買いのシナリオを考えることさえできればいい訳です。
このようにして視覚的に認識しやすいので初心者でも取り組み易いといえます。
視覚的に分かりやすいからこそ注意すること
ただ、これはテクニカル分析の欠点でもありますが、視覚的に分かりやすいからこそ注意しなければ行けないことがあります。
- テクニカル分析を盲信しない
- 絶対に機能するものではない
上記の2点です。
これは初心者が陥りやすいトラップといえます。視覚的に分かりやすい分誰でも同じように見ることができる為優位性が無い。ということでもあります。
ですから、移動平均線がデフォルトであるからそれでトレードする。
ぐらいの安易な気持ちでトレードするとすぐに資金はなくなりますから、十分に注意しましょう。
チャートにはすべての事象が織り込まれている
2つ目は、チャートにはすべての事象が織り込まれている。ということ。
これはダウ理論の観点から来ています。極端にいうとチャート至上主義ですね。
これは初心者の内はこのようにトレードするほうがうまくいきます。
というのも、ファンダメンタルズを半端に分析したトレーダーはポジションのバイアスがかかってしまうからですね。
バイアスがかかってしまう:悪い例
バイアスがかかってしまう悪い例として
米国の利上げがあります。一般的には米国が利上げに転ずるとドル円の価格は上がるとされています。
この時にバイアスがかかります。
米国が利上げを言っているから絶対にロングだ!!
このようにしてロング目線に偏ってしまうんですね。これが問題です。実際にはもう利上げの材料は織り込まれている可能性もある訳でそこを天井として下がっていくことも考えることができるんですね。
この時に下手にファンダメンタルズを勉強したが為に損切りができなくて、資金が溶ける。といった自体になる可能性がある。ということです。
ファンダメンタルズは理解するのが難しい
3つ目の理由は、ファンダメンタルズは理解するのが難しい。ということです。
例えば
2019年5月上旬に北朝鮮がミサイルを打ちました。
これを事前に想定できますか?ということです。「明日、俺ミサイル打つよ!」とは当然ならない訳です。
もちろん可能性の1つとしては考慮しておくべきではありますが、いつ顕在化するのが分からない。これがファンダメンタルズ分析の難しいところです。
つまり、トレードという投機においてはレバレッジがかかる以上いつ顕在化するか分からないものにベットするのは資金効率も悪いし、上述したようなバイアスがかかってしまう為よくありません。
そのため、初心者はチャートでテクニカル分析だけでトレードするほうが効率的だと言えます。もっとも最終的にはテクニカルもファンダも両方見てトレードしていく訳ですが、あくまでもエントリーの判断はチャートでテクニカルで判断していきます。
テクニカル分析のメリット・デメリット
初心者の方がテクニカル分析かファンダメンタルズ分析かはガッツリと書いて説明はしたのでここからはテクニカル分析とファンダメンタルズ分析のメリット・デメリットについて解説していきます。
頭を整理してついてきて下さい。
まずは、テクニカル分析のメリット・デメリットについて書いて行きます。
そもそもテクニカル分析とは?
テクニカル分析とはチャートを使い価格を分析する手法
つまり、チャートを使ってトレードの計画を立てるすべてのトレーダーがテクニカル分析を使っています。
テクニカル分析にも種類があります。
- トレンドライン、チャネルライン
- ホリゾンタルライン
- インジケーター
- プライスアクション
以上のテクニカル分析の手法があります。
テクニカル分析のメリット
- 視覚的に分かり易い
- スピード感がある
- エントリーのタイミングが見分けやすい
- 損切りが入れやすい
- 資金管理がしやすい
テクニカル分析のデメリット
- 急激な値動きに対応できない
- 仕組みが単純な為仕掛けがばれやすい
- 長期ではファンダメンタルズに勝てない
- エントリーしすぎてしまう
テクニカル分析は1つではダメ
テクニカル分析は使いこなすと強いですが、1つのテクニカルだけでエントリーしては根拠が弱いです。
最低でも2つ以上根拠の重なるポイントでエントリーしていきます。
ですが始めからいくつものテクニカル分析を使うのではなく
1つずつ着実にマスターしていきましょう。
トレンドラインが分かり易いならトレンドラインをたくさん引いてみる
ホリゾンタルラインが分かり易いならホリゾンタルラインをたくさん引いてみる
このアプローチをしていって相場が自分の引いたラインに対してどのような値動きをしていくのかを見ていきます。
その上で根拠が複数重なっている部分でエントリーを仕掛けていきます。
使うテクニカル分析は何でもかまいませんが
自分が使いやすく、ある程度メジャーなものにしておくといいでしょう。
なぜなら、あまりにもニッチなテクニカル分析だとそれを見ている人が少ないため
そのテクニカルが意識されないケースが多くあるからです。
ファンダメンタルズ分析のメリット・デメリット
次はファンダメンタルズ分析のメリット・デメリットですね。
そもそもファンダメンタルズ分析とは?
経済状態や政治政策を分析して取引する手法
これは読んで字のごとく、経済状態や政治政策を分析して価格のシナリオを立てていきます。
FXではロングとショートがあり、上がっても下がっても利益を上げることができるので意図的に
通貨が弱くなる通貨をショートすることもできます。
経済状態や政治政策には以下のものがあります。
- イギリスのEU離脱
- アメリカの大統領選挙
- 国ごとの金利政策
- 各国の要人発言
イギリスのEU離脱やアメリカの大統領選挙などはまだ記憶に新しいですよね。
このような情報をいち早く察知してエントリーのシナリオを作っていくのがファンダメンタルズ分析です。
また、世界的に有名な大投資家のウォーレンバフェットさんはファンダメンタルズ分析のみの投資家として有名です。
ファンダメンタルズ分析のメリット
- 長期的にはファンダメンタルズが強い方に価格が動く
- 損切り幅に余裕がある為少しの値動きに左右されない
- 取引が長期になりやすいため時間ができる
- こまめに価格をチェックしなくても良い
ファンダメンタルズ分析のデメリット
- いつ顕在化するのかわからない
- サイクルが長期になる為経験を積むのに時間がかかる
- 自分の国以外のファンダメンタルズは分かりづらい
- エントリーポイントが分かり辛い
ファンダメンタルズは時間がかかる
ファンダメンタルズ分析の1番の欠点は経済的要因、政治的要因に関わらず
いつ顕在化するか分かりません。
ファンダメンタルズ分析をしてエントリーしたものが
数か月後、数年後あるいは数十年後という可能性もあります。
もちろんその材料によりますが
いつ顕在化してその時にどのような値動きになるのかは誰にも分りません
数年待って顕在化して仮に損切りになっていた場合その間何もできない事にもなりかねません。
特にFX初心者はまず経験を身に着ける必要がある為
沢山の失敗と成功の体験をするべきです。
そうしないと次の課題や自分の勝ちパターンが見えてきません。
私がテクニカル分析をお勧めする理由は時間効率と資金効率を考えた上での結論です。
最終的にはどちらも使う
さて今回はFX初心者はテクニカル分析をすべきだということについて述べてきましたが、最終的にはどちらも必要なスキルになりますので割合的には
テクニカル:ファンダメンタルズ=8:2
くらいがいいですね。
時に相場はテクニカルを無視して急騰、急落していきます。
その時にどんな要因があったのか?なにを見逃していたのか?
分からないままではまずいです。
テクニカル重視でファンダメンタルズは頭の片隅に置いておいて、リスクとしては警戒しておく
ぐらいの方が気持ち的にも余裕が出ます。
それに、日本のメディアで海外のニュースが報道されることはあまりないため
アメリカの詳しい経済状態やイギリスの政治状態を絶えずウォッチしていくのは至難の業ですし
全てのファンダメンタルズは読めません。
明日どこかの国が大規模な戦争を始めるかもしれない
どこかの国が急に財政破綻するかもしれない
誰にも読めません
そういった不確実性を追い求めるよりも
自分の管理できる範囲でトレードを仕掛けていく方が成長するし効率もいいです。
ですから、FX初心者はテクニカル分析とファンダメンタルズ分析どちらか迷ったら
テクニカル分析から始めていきましょう!