FXのローソク足分析はトレードのエントリーに非常に有効な1手となります。
ローソク足分析の中でも有名な手法に酒田五法という手法があり、これは江戸時代に日本人が考案した手法として有名です。
そんな酒田五法ですが、気になるのは実際にFX相場で使う事ができるのか?
ここですね。結論から言いますが酒田五法はFX相場でも使う事が可能です。
ただし、厳密には酒田五法の中の4つの手法になりますが…
そこで今回は、酒田五法の解説と実際の相場でどのように使うのか検証してお伝えしていきます。
FX相場でも酒田五法は使えるのか?
FX相場でも酒田五法は使う事ができます。
酒田五法とは江戸時代に本間宗久が編み出したテクニカル分析手法です。
本間宗久は日本の投資家としても有名ですね。
それで、酒田五法にはその名の通り5つの売り買いのポイントが示されています。
- 三山
- 山川
- 三空
- 三兵
- 三法
上記の5つとなります。
実際にFX相場で使えるのは4つ
酒田五法では5つの手法が示されていますが、三空はFX相場では使いません。
というのも、FX相場ではほぼ窓開けがないからですね。また、あったとしても窓開けが連続する事は全くといっていいほどありませんから手法として現実的ではありません。
- 三山
- 山川
- 三兵
- 三法
そのため、上記の4つの手法が実際にFX相場で使える手法になってきます。
酒田五法:三山
こちらが三山の形になります。これは天井圏で出現することが多く。この計上がでたら売りのサインと認識するのが一般的です。
実際のチャートで見るとこのような形になります。きれいに3点つける事は珍しく多くの場合でどちらかに傾いていますね。
酒田五法:三尊(三山の仲間)
三尊はこのようになります。英語圏ではヘッド&ショルダーと言うこともあります。真ん中が頂点となって頭、左右に肩があるイメージです。
このパターンも出現したら売りポイントになります。
実際のチャートだと
上記のようになります。こちらも三山同様で右肩上がりもあれば右肩下がりの三尊もあります。これらが認識できると結構な確率で出現します。
酒田五法:山川
山川は3回底をつける事です。3点底とも呼んだりします。
このパターンが出現したら一般的には買いポイントになります。
実際のチャートで見ると…
画像のように3点底をつけてから転換してます。こちらも三山同様にきれいに3点底をつけるときよりも若干角度を伴って形成することもあります。
酒田五法:逆三尊(山川の仲間)
続いて逆三尊です。こちらは逆ヘッド&ショルダーと呼ばれます。まさに三尊の逆ですのでこちらもトレンド転換のシグナルとしてこのパターンが出たら買いポイントと認識します。
実際のチャートで見ると
このようになります。三尊同様に逆三尊もきれいに形成するときもありますが、角度を伴って形成することもあるのでそちらも検証しておくといいですね。
上記画像も少し右肩下がりになっていますがもっと角度がある場合もあります。
酒田五法:三兵
続いて三兵です。三兵は
- 陽線 → 赤三兵
- 陰線 → 青三兵
というように定義します。三兵は相場の勢いが強い時に出現します。こちらは単に三兵としてエントリーポイントを探すよりも主要サポレジを抜けたところなどに絞ってトレードしていくのが効果的かと思います。
実際のチャートで見ると
上記画像のようになります。画像の場合だと下げ三兵ですね。
三山・山川と比べるとかなり細かくチャートを見る必要がありますが、相場が強い時に出現する為、ブレイクアウト手法なんかと併用するといいかもしれません。
酒田五法:三法
三法には三兵同様に上げの場合と下げの場合があります。
- 上げ三法 → 買い
- 下げ三法 → 売り
上記のように使います。
上げ三法がこちら↓です。
続いて下げ三法が以下です。
画像にある通り大きなローソクに挟まれて3つのローソクがあるような形になります。
実際のチャートにすると
■上げ三法
■下げ三法
上記のようになります。厳密に大きなローソクの間に3つのローソクとは行かない場合が多いのがこの三法の形状になります。
ただ捉えているのは相場の意識がどちらに行きたいか?ということが本質ですから厳密な形に固執するとトレードができなくなってしまいます。
単体で使うよりも併用することで精度が上がる
酒田五法単体ではたくさんのパターンが頻出してしまう為トレードの精度が下がってしまいます。
また、きれいな形に固執するのもよくありません。実際の相場ではきれいな形状よりも複数の意識が乱れる為、抽象化して認識していく必要があるからです。
上記画像は三尊ですが厳密にきれいな形状というよりは、若干右肩上がりになっています。
ここで、重要なのはきれいな形状というよりも、ダウ理論を重視するという事です。
ダウ理論を併用することでトレードの精度が格段と上げる訳ですね。上記画像の場合でいうと全体観として下降トレンド中でした。
そのため三尊が形成された後に下落していったということです。
■以下↓三山形成ポイントの日足画像です。
このように全体観が下降中の三山だったということです。要するにマルチタイムフレームで上位足のトレンド方向を確認しつつエントリーしていくということですね。
まとめ:酒田五法はエントリーのトリガーとしてかなり使える
酒田五法は実質は4つの手法がFX相場で使う事ができます。
三山・山川・三兵・三法
上記の4つです。これらを実際のチャートで見つけてみる事から始めましょう。
認識できなければトレードでは使う事ができません。
更に言うと、酒田五法を知ったからと言ってすぐにトレードで使うのではなく、検証してどんな局面で形成されているポイントに優位性があるか?こちらを確認してからトレードで使いましょう。
酒田五法単体で使うよりも、ダウ理論やライン分析と併用することで精度が増すのでこちらも要検証ですね。