FXでは様々な通貨ペアが存在します。
FX口座で取り扱っている通貨ペアならばどれでも取引することができます。
しかし、初心者には取引しにくい通貨ペアやトレードスタイルによっては上手く利益が上がらない通貨ペアも存在します。
たくさんある通貨ペアの中から、自分にあったやりやすい通貨ペアを選ぶ為にはどんな事に注意すべきなのか?また、初心者が比較的やりやすい通貨ペアをご紹介します。
FX初心者がやりやすい通貨ペアは?
FX初心者にやりやすい通貨ペアは、メジャーな通貨です。
あまりにもニッチな通貨ペアを取引すると、流動性の観点やボラティリティの観点からあまりお勧めはできません。
その点メジャーな通貨ペアであれば比較的値動きも安定していて、沢山の相場参加者に取引されているため、どんな時間でも取引することが可能です。
また、日本でトレードをするのであまりにもニッチな通貨ペアにすると、その国の情勢や政治状況などの理解に時間がかかったりそもそも情報がなかったりします。
そのため、テクニカル分析のトレーダーもファンダメンタルズ分析のトレーダーをニッチな通貨ペアは手を出さない方が無難です。
やりやすい通貨ペア【3選】
日本でやりやすい通貨ペアは
- ドル円
- ユーロドル
- 英ポンドドル
以上の3つの通貨ペアです。以上の3つの通貨ペアは比較的値動きが安定していて、どの時間帯でも値動きがあります。また、政治状況の把握もしやすく取引のスプレッドも狭いです。
ドル円
世界2位の取引量を誇る通貨ペア。
- 値動きが比較的緩やか
- 日本とアメリカの通貨ペアだから懸念材料や政治の動きが把握しやすい
上記のような特徴があります。ドル円は値動きも緩やかでスプレッド(取引手数料)も小さいです。
ユーロドル
ユーロドルは取引量世界1位の通貨ペアです。欧州と米国の通貨ですから当然ですね。
- 値動きが比較的緩やか
- トレンドが発生するとなかなか転換し辛い
というような特徴があります。
英ポンドドル
こちらはイギリスとドルの通貨ペアにあります。
- ドル円・ユーロドルと比べると値動きが激しい
- トレンドが発生すると転換しづらい
というような特徴があります。日本にいるとイギリスの政治状況は把握しにくい面もあるのでリスクヘッジは少し大変かもしれません。
まずはメジャー通貨でトレードする
上記のようなメジャーな通貨ペアでトレードすることから、始めていきましょう。
逆にマイナーな通貨ペアでトレードしたい場合には、しっかりと経験を積んでから取引する方が無難です。マイナーな通貨ペアは値動きに変なクセがあったり、流動性がメジャー通貨ペアと比べて多くない為、スプレッドも広いからです。
FXで通貨ペアを選ぶときに注意すること
通貨ペアを選ぶときには、基本的に上記の3つ(ドル円・ユーロドル・英ポンドドル)の中から選べば間違いありませんが、その他の通貨ペアも見たい場合がありますよね?
その時にどのような点に注意しながら選べばいいのかご紹介していきます。
流動性の高い通貨ペア
流動性はどれだけの注文が出ているかを示すものです。
流動性の低い通貨ペアでは自分が買いたいと思った価格で買えなかったり、反対に売りたい価格で売れなかったりします。(スプレッドが広いと表現する)
このような状態の通貨ペアでトレードしていては、利益はちいさくなってしまうし、有事の際にすぐに逃げられない状況になり兼ねます。
そのため取引する場合には流動性の高い通貨ペアを選びましょう。
■流動性の高いメジャー通貨ペア
- ドル円 USDJPY
- ユーロドル EURUSD
- 英ポンドドル GBPUSD
- 英ポンド円 GBPJPY
- ユーロ円 EURJPY
- 豪ドルドル AUDUSD
- ドルスイスフラン USDCHF
クロス円よりドルストレート
クロス円とは、ユーロ円や豪ドル円といった円の通貨ペアです。このような通貨ペアは取引する時に一度ドルに換えてその後に通貨ペアとして成り立っています。
例えば、
ユーロ円の場合(ユーロ・ドル・円)の3つの通貨の強弱がユーロ円のレートに表れている。ということです。
そのため、2国間の情報だけでなく、参加国の情報を取得する必要があります。
従って、クロス円よりもドルストレートの通貨ペアを選ぶようにしましょう。そうすることで、トレードの情報収集の時間効率が良くなります。
自分のトレードスタイルに合った通貨ペア
自分のトレードスタイルに合った通貨ペアを選ぶことでトレードの成績を高めていきましょう。
通貨ペアにはそれぞれ値動きのクセがあります。
例えば…
・ドル円は比較的値動きが緩やかな時間が多い
・英ポンドドルは値動きが荒いから損切りは広めにとった方がいい
といったように通貨ペアごとにクセがあります。ですからトレードスタイルに合った通貨ペアを選ぶ必要があります。
また、トレーダーごとに性格も違うので、値動きが比較的緩やかな通貨がいいとか反対に値動きが速い通貨がいい等の好みもあります。そういった事を加味しながら自分のスタイルにあう通貨ペアを探していきましょう。
参考:FXのトレードスタイルの種類と決め方【初心者はスイングトレード1択です】
FX初心者が手を出さない方がいい通貨ペアは?
これまでFX初心者が取引しやすい通貨ペアを紹介していきましたが、次は反対にFX初心者が手を出さない方がいい通貨ペアを紹介していきます。
流動性が異常に少ない通貨ペア
流動性が異常に少ない通貨ペアで取引を行うことは危険です。
大口が仕掛けてきたときに急激に値動きが動きやすかったり、有事の際に損切りができなかったりします。このような通貨ペアで取引するのは本当に危険です。
また、流動性が少ないため、トレードの効率も悪いです。流動性が少ないということはあまり取引されていないということなので、不利な約定になったりスプレッドがかなり広い場合があります。
ですから、流動性のあまりにも低い通貨ペアはトレードには向かないということですね。
■流動性が異常に少ない通貨ペア
- トルコリラ円 TRYJPY
- メキシコペソ円 MXNJPY
- ドル香港ドル USDHKD
ざっくりとした判断基準になりますが、
- チャートがギザギザして見づらい
- 長すぎるヒゲが異常に多い
上記がチャート上で見られるようであれば流動性が低いと判断できます。
またメジャー通貨ペアでもチャートが見づらい状況はあるのでチャート形状が汚い時はトレードを見送るのも立派なトレードの内です。
FXで最も投機的と言われる通貨:ポンド円
FXで最も投機的な通貨として名を馳せるのが、ポンド円です。
これは初心者の内は絶対に手出ししないようにしましょう。
はっきりいって殺人通貨です。ボラティリティがかなり大きいので上手くトレードすることができれば利益になりますが、同じ時間でもドル円やユーロドルとは比べ物にならないぐらいの値動きがあります。
まとめ
今回はFX初心者でも取引のしやすい通貨ペアについてご紹介してきました。
取引のしやすい通貨ペアは
- ドル円
- ユーロドル
- 英ポンドドル
の3つの通貨ペアです。FX初心者は以上の3つの通貨ペアから取引する通貨ペアを選んでいきましょう。
これ以外にもトレードしていきたいというトレーダーの方は、流動性について十分に注意してから通貨ペアを選んでいくといいです。
心配な場合は、いきなり大きなロットで取引するのではなく、少額でどんなものか試してみてからトレードするのが無難です。通貨ペア選びを失敗しても違う通貨ペアを取引すればいいだけです。
あまり難しく考えずに、自分の取引しやすい通貨ペアを探してトレードで利益を上げていきましょう!